あなたはお弁当に文句を言う人ですか?!
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最終更新日:2014/06/03
グルメ
朝、猛烈に眠い体をたたき起こし食欲など一切ないにもかかわらず昼の食事を想像するという普通の神経ではできない離れ業、それがお弁当を作るということです。これが毎日続くと、メニューを考えるのもしんどいし手も動きません。冷蔵庫を開けるとため息が出ます。
お弁当に文句を言う人はまず自分で作ってみるとよろしい。毎朝冷蔵庫の前でため息をついてみるとよろしい。いやそもそもお弁当とは自分や家族の健康に資するものであるのだから、万人がお弁当作りを体験しお弁当作りに親しんでおくべきではないでしょうか。
以上が1年ほどお弁当を作ってきて素直に思ったことです。ここからはお弁当に対する考えを改め自分も家庭の健康に対して具体的に貢献しようと考える男性諸氏を対象にお弁当作りの基本をお伝えし、お弁当作りの輪を広げたいと思います。
なお、くれぐれもご理解いただきたいのですが、本エントリーの目的は一般的に女性が作るものとされているお弁当作りを男性が担うことで女性の自由な時間を増やすことであり、後始末や尻拭いにより余計な手間や迷惑を増やすことではありません。
お弁当作りのポイント
お弁当作りで大事なのは決して無理をしないことです。世にはキャラ弁という数寄者による弁当の集大成が存在しますが、いきなりこれを目指すのは初心者がアルパインスタイルでヒマラヤ8000m峰を目指すのと同じくらい危険なことです。
日々コンスタントにお弁当を作り続けるには、30分弱で完成するシンプルでスタンダードなタイプをまずマスターすることです。そのためにはパターンを決めておき、メニューで悩まないことが重要です。朝の不愉快な気分で「さて何を作ろう」と考えると途端にやる気がそがれ時間もロスします。頭で考えるよりも手を動かし、決して止まらぬよう心がけてください。こちらがそのポイントとなります。
- おかずの構成は「メイン・サブ・サブ」でいく
- メインは揚げ物でいく
- サブは蒸し野菜と生野菜もしくは佃煮でいく
- 色の基本は茶色・みどり・赤でいく
- とにかく卵を茹でてみる
以下に細かく見てまいりましょう。
揚げ物
まさか朝から揚げ物か?!と驚かれたと思います。数ある調理法のうち揚げ物はかなり上級者向けであり、家ではまずやらず実家に帰省したときに久しぶりに食べるものの一つです。被災率が高く後処理も面倒ということから、調理というよりもむしろ工作に近い作業です。
そんな危険度の高い揚げ物ですが、朝はとにかく時間との勝負になるため、手離れの良い「放置型」の調理法は非常に有効となります。忙しい朝に、皮をむく、刻む、炒めるという手のかかる作業はやりたくありません。揚げ物の作業は油を火にかけることとネタを入れることだけなので、調理中に他のことができるのです。ご飯をつめるとか朝食の準備とか前の日の洗い物の後片付けとか。
また、寝起きの不快な時間帯にはやる気が極めて低くなっています。いきなり元気よく千切りを始められる精神力は普通の人間にはありません。ため息をつきながらとりあえずコンロに火を入れることならできるのです。この「助走期間」が朝のお弁当作りに揚げ物が向いている理由の一つとなります。
揚げ物のメリットがお分かりいただけたら小振りの鍋を用意しましょう。お弁当用なので小さい鍋で充分であり、油の消費も少なくてすみます。また、揚がったネタの油きり用に揚げ物用の網もあるとよいでしょう。小鍋と網のセットはなかなか小粋でキッチンの雰囲気を高めてくれます。
ちなみに揚げ物は小さい子供のいる家庭では子供がまとわり付かない時間帯しかできません。そういう意味でも朝の揚げ物は理にかなっています。お弁当用と一緒に2つ3つ余分に揚げておくと、夕飯の一品にも使えて更にグッドです。
蒸し野菜
蒸し野菜の良いところは手軽に温野菜を摂れるという点です。また、暗くなりがちなお弁当に鮮やかな色合いをもたらす点も見逃せません。使える食材は豊富ですがお弁当初心者の方はまず、ほうれん草、いんげん、ブロッコリーをおさえておいてください。
「蒸す」という言葉から巨大な装置を想像しがちですが、下記のようなシリコン製の蒸し器を使うと野菜を入れてレンジで2分という手軽さです。栄養も保持されることから茹でるよりも断然効率的です。
ゆで卵
ゆで卵の良いところは揚げ物と同じく手離れの良さです。さらに大きさの調整が効くことと柔軟性があることもお弁当のすき間を埋める役目に適しています。数少ない「黄色」を演出できる点も素敵ですね。お弁当に入れる入れないは別にしてとにかく茹で始めてしまうことをお勧めします。
生野菜
あえて言うまでもなく生野菜は楽です。水洗いしただけで一品と言い張ることができる必殺技となります。とくにプチトマトは鮮烈な色合い、すっきりとした味でお弁当の定番です。子供がのどに詰まらせないよう半分に切っておきましょう。
息抜きになる楽なお弁当
揚げ物や蒸し野菜を入れたスタンダードなお弁当は1年間娘のお弁当を作ってきてたどり着いた境地ですが、やはり毎日作り続けるにはシンドいものです。人間だもの。そんなときもっと簡単にできるお弁当があります。
サンドイッチ
サンドイッチは実はそれほど簡単ではありません。パンにバターを塗り、ハムとチーズを乗せ、はさんだ後適当なサイズにカットするまで相応の時間を要します。しかし、朝食を取りながら朝食と同じ工程で作れるため作業量が少なく感じるメリットがあります。キッチンに立たないで作れるのも気分的には和みます。
炊き込みご飯
炊き込みご飯の破壊力は半端ではありません。お弁当箱に盛るだけなので、通常30分かかるお弁当が3分ですみます。同じように夕食の残りであるオムライスなども同様です。あまりの破壊力についつい連投をしたくなりますが、子供に飽きられてしまうと元も子もないため乱用は避けてください。
パスタ
お弁当にパスタというのはあまりメジャーではありませんが「ごめん、今日はパスタにしちゃった」という感じで週に1度くらいは許してもらいましょう。お弁当作りに疲れた木曜日頃が良いと思います。茹で上がったパスタに味をからめるだけで出来上がりなのでこれも放置系の調理になります。ここにもゆで卵やプチトマトを入れておけば色合いや栄養も大丈夫です。
1週間の参考メニュー
- 月曜日:コロッケ弁当(ほうれん草、プチトマト)
- 火曜日:から揚げ弁当(いんげん、ゆで卵、プチトマト)
- 水曜日:炊き込みご飯(漬物、ブロッコリー)
- 木曜日:たらこパスタ(プチトマト、ゆで卵)
- 金曜日:アジフライ弁当(ほうれん草、プチトマト、ゆで卵)
揚げ物はこの他にカツ、エビフライなどを織り交ぜ、パスタはミートソースやカルボナーラを週変わりで入れていくと飽きません。
それでは今日も良い一日を!!
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