家事育児もアウトソーシングできる
家事や育児をしていると、「あ、これは僕でなくてもいいんだろうな」という仕事が多々あることに気づきます。自分が苦手としていて上手く出来なかったり、優先順位と時間の関係から後手後手に回りやすいものがそれです。世の多くの仕事と同様に家庭内の仕事においても冷静にみれば自分以外のエキスパートに依頼した方がよさそうなのです。
そもそも家事や育児は誰のために何の目的でするものかというと、受益者は子どもや家人であり、本質的な狙いは家庭環境の整備や受益者の喜びです。家事育児担当者が誰であるかは関係ないないわけですね。特定の母親役が全てをこなすことが望まれているわけではないということです。むしろ逆でしょうね。 実際に家事育児を自分でやってみて、サービス受益者の要求とサービス提供者の認識の齟齬はこのようになります。(外注のし安さ順)
- 掃除:大事なのは「衛生」「整理」であって掃除する姿を見せることではない。掃除のストレスで子供と一緒に遊んでやらないとマイナス。
- 学習:子供の知力を伸ばすことが目的であり、教育トレーニングを受けていない親が下手に教えて勝手にイラつくのはむしろ害。また、本来重要度が極めて高いにもかかわらず、優先順位では生活関連業務の下に置かれるため、連続性も計画性もなく場当たり的に対処されがち。
- 炊事:「美味しい」ことと「栄養が取れる」ことが最大の目的。手料理にこだわって美味しくないものを食べさせられることは好き嫌いの元。
- お弁当作り:ポイントは「美味しい」ことと「栄養が取れる」ことであって作り手の満足ではない。
- 授乳:乳児にとっては誰から授乳されても同じ。
- 保育:既にベビーシッターや保育園があることからも明らかで乳幼児の成長にプロフェッショナルのサービスが用意されている。親といえども育児に向き不向きはある。
要するに、自分の子供だから自分で育てるのは当たり前といわれていますが、「親の機能」のほとんどは普通の「業務」であり、しいて親としてやるべきことを挙げるとすると「団欒」なのではないでしょうか。であれば、アウトソーシングしたほうが受益者のメリットが大きく、逆に時間に余裕ができて子供との団欒もより楽しめるのではないでしょ
しかし世の中には手塩にかけるとか手料理とかおふくろの味とか、母親役(基本は女性)が家事育児を担当することを肯定する表現があり、外注することを良しとしない風潮があります。またそれを受けて、自分でも家事や育児を神聖視する気持ちがあるのです。つまり子育ては偉大なりという気持ちですね。
なぜそういう風潮やメンタリティが生まれるのかというと、家事育児が社会的に低く見られているため携わる者として肯定したいという精神から来ているのではないでしょうか。以前、職場で自分が作った娘のお弁当の写真を見せたところ、総務部長に「オレが息子だったら、弁当なんか作ってないでもっと稼げというな」と言われたのを思い出します。「弁当なんか」なわけです。まぁ、それが一般的な考え方でしょうし、実際外で働くことと家事育児をすることでは前者の方が大変で後者は比較的楽です。
そういった非合理的な自己満足によって、家事育児にいっぱいいっぱいで子供の些細な言動に苛つき八つ当たりをする。一生懸命やっているのにって子供からしたら知らんがなってもんでしょう。美味しくない料理は美味しくないし、下手に勉強を見てもらっても分からないままです。
というわけで、家事育児の内容を切り分けてバランスよくアウトソーシングすることで家事育児の理不尽な負担は軽減されるのではないかと思う今日このごろです。まずは息子を保育園に預けることから始めます。
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