男に掃除をやらせるたった一つの方法
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最終更新日:2014/06/03
家事
女性って模様替えとか好きですよね。ちょっと時間があれば家具の配置を変えたり、テーブルクロスの色を変えたり、花を飾ったり。とてもおしゃれで素敵なことだと思います。その基本になっているのは美意識であり、清潔感なのでしょうか。
女性がこのように空間を過ごしやすく替えていく一方で、男性はというと空間はそのままに、いかに自分がアジャストするかを考える傾向にあります。多少の不便は気にせず、「不便であるが不幸ではない」という何処かで聞いたことがある名言を悪用し怠惰で保守的な殻に閉じこもるわけです。
このような違いから部屋の掃除における男女の認識のズレは炊事や洗濯に比べて相当大きくなっています。男性にとって掃除というのは優先度で並べた時に「炊事>>洗濯>>>>(超えられない壁)>>>>>掃除」となる、最もやる気のわかない作業です。炊事や洗濯の必要性は明確で「お腹が空いた」とか「着るものがない」と切迫感がありますが、掃除の必要性はおぼろげです。髪を切るのと同じようにやるべきタイミングが不明瞭であり、仮に今日やらなくても来週でいいやといういい加減さがあるのです。
また、男は女性と比べて汚れ耐性が強く汚いことをあまり気にしません。気にしないというよりも汚いと感じないというところが正確です。そのため、部屋が汚れていると感じるのは専ら女性となり、汚れに耐えられなくなった女性が先に片付けなり掃除を開始してしまうというケースが多いのです。こんな感性なので、「掃除をやってよ」と言われても、「まだきれいじゃん」と取り合いません。
結果として、男は掃除をしないし、汚すのです(汚しているつもりはありませんが)。服も脱ぎっぱなしだし、本を床に置きっぱなしにするのです(これも問題だとは思っていません)。別に汚いことが好きなわけでも汚くしたいわけでもなく、物事をキレイだと認識する範囲が広いのです。こんな男に掃除をさせるには女性の感性による「部屋の汚さ」をアッピールしても全く意味がありません。
男は汚くても動かないが面白ければ動く
男は汚れ耐性が高いのでちょっとやそっとの汚れでは動きません。しかし、面白いこと、すっげぇこと、カッコイイことであればいきいきと動き出します。掃除に関しても「汚いから掃除をする」のではなく「面白いから掃除する」という精神の動きが必要なのです。
そこでこの精神の発動を生み出すのが皆さんご存知、
ルンバです。
ルンバが男心をくすぐる理由
ルンバは男ゴコロをくすぐります。何と言ってもお掃除「ロボット」だからです。掃除機ではありません、ロボットなのです。ここがとっても大事なところです。そのポイントをもう少し具体的に見て見ましょう。
機能
掃除は手でやるのだという保守的な男性もルンバのごみ取り力を見るとその考えを改めるでしょう。毎日こんなにたくさんのホコリはどこからやってくるのかと思うくらい取ってくれるのです。逆に、ルンバをやらなかったらこのホコリがどうなっているのかとぞっとするわけです。
帰っていく姿
これもルンバの機能の一つなのですが、ここが最高にミソなので敢えてピックアップしてみました。ルンバは電池が切れそうになると自動的に充電器に帰っていきます。これがいい。これがいいんです。吸い込むだけとか乾燥するだけとか回転するだけという味気ない家事関連道具が多い中で、「電池がなくなりそうになると帰っていく」という絶妙な機能は圧倒的にロボロボしているじゃありませんか。
轟音を轟かせながら我が道を突っ走っていたルンバが急に上部のランプを点滅させ始めると、カラータイマーが点滅し始めたウルトラマンのような、危うさというか不安感があります。そしてようやく充電器からの電波をキャッチすると、速度を落としてウロウロ方向転換をする様は見ているものを安堵させるドラマがあるのです。
まがまがしいフォルム
ルンバにもカラーバリエーションがあるそうですが、基本はブラック&メタリックとなっています。このロボチックな色合いに男は惹かれます。またルンバの中央部には発光機があり状態をグリーン、イエロー、オレンジ、レッドで表しています。これもまた良し。光るものは男の大好物です。多少大きめな車輪はワイルドさを表し、右前方だけにある回転箒も微妙な味わいを醸しています。
ルンバによる男性のメンタリティの変化
ロボットによって掃除がされるというのは画期的ではありますが、じつはもっとも重要な点は男性の掃除観や部屋の清潔維持に関するメンタリティの変化です。恐らくルンバを導入する最大のメリットおよび社会的なインパクトがこれでしょう。
床を整える
ルンバを使ってすぐに気づくのはルンバが動きやすいように床を整える必要性です。まず、ルンバが吸えないサイズのものを取り除き、ルンバがスタックしそうなすき間をなくし、ルンバが苦手とするイスの足などをどかすのです。
きれい好きになる
ルンバは外出する直前にスイッチオンして、帰ってきたときに掃除が終わっているのが理想的な使用方法となります。そのため外出前には前述した床の整備が必要になります。ところが外出直前はとかく忙しいため、床整備がいい加減になり、帰宅時にスタックして死んでいるルンバを見つけ悲しむことになりやすいのです。
こういうことを何度か繰り返すうちにルンバ好みの床環境を普段から維持するような精神に変わります。本を出しっぱなしにしない、服を脱ぎっぱなしにしない。とにかく無駄なものを置きっぱなしにしないのです。
子供がクッキーをボロボロこぼしても怒らない
ルンバが掃除を完遂できなかったときの悔しさは半端ではありません。そのため、ルンバにとって大敵であるストッキングやブラジャーなど吸い込んだら100%動きを止めるものに怒りすら覚えます。
一方で、あれほどイラついていた子供の食べこぼしなどは全く気にならなくなります。むしろルンバ様の効果が最大限に発揮されるため推奨するほどです。ただし、ジャムやチョコのように粘度の高いものはルンバによってむしろ部屋中に拡散されるためストッキングと同じようにあつかってください。
ルンバと共に死ぬ(未体験)
これは未体験なのでなんともいえないのですが、今ルンバが死んだらきっと私も死ぬでしょう。それほどルンバに依存しております。ルンバのバッテリーは500回ほどのようなのでバッテリーを交換すれば使えるのかも知れません。しかし、回転部分が動かなくなったり、コンピューターに異常が生じることもあるでしょう。そうなった時にどのように自分を支えるのか今のところ不明です。主君に殉じた武士の心意気が少し分かってきました。
ルンバによる負の効果
世の中の全てのものと同じく良い物には副作用はあり、メリットにはデメリットがついてきます。
ルンバを入れ忘れると怒る。
せっかく準備をしたのにルンバのスイッチを入れ忘れることがあります。外出直前は忙しく気を張ることが山のようにあります。水は持ったか、オムツはあるか、上着は入れたか、捨てるゴミはあるか。これらに比べてルンバの重要性は低く、忘れがちです。ルンバのスイッチを入れ忘れないためには、出発直前に押すのではなく、部屋の準備が整ったらすぐに押してしまうことです。ルンバに子供が気を引かれている間も出発前の数少ないチャンスです。
ルンバが苦手とするものをおいておくと怒る
ルンバにとって細長いものやひも状のものは大敵です。中でもストッキングは最強で吸い込んだら確実に絡みつきルンバを停止させます。
ルンバ以外に掃除方法を忘れる
まぁ、これはルンバに限らず道具を使ってしまったことによる弊害の一般的なものだと思うのですが、ルンバを使い慣れると普通の掃除機を動かそうという気が全く起こらなくなります。また、ルンバは外出時にやるというリズムがあるため、ちょっとやそっとの汚れでは掃除をしようという気もおこらないのです。下手をすると、ルンバを使う前よりも一時的に汚い状況になっているかもしれません。
男とルンバは使いよう
男性に家事をさせることは至難ですが女性の自由、ひいては社会の成熟には欠かせません。そのためにはルンバのように男性の心のひだをくすぐる良品が他の家事関連道具にも登場することを願って止みません。食器洗浄機や乾燥機が食器片付けロボットや乾燥お畳ロボットになるのはいつの日でしょうか。楽しみです。
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