野菜業界を担うのは誰だ
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グルメ
野菜業界の今後を担うのは誰かと考え、悩む。
ポテトは完全に軸足が穀物で野菜なんか見向きもしていない。隣りの町会に入り浸って元の町会には顔を出さなくなった感じ。トマトは果物に媚を売っているし、
本気で野菜のことを考え野菜と一緒に死ねる野菜となると誰だろうか。
人参かとも思った。歴史もあるし、対応する調理方法も幅広い。
野菜といえば「葉もの」のイメージが強いのでほうれん草なんかも良さそうだ。鉄分という強みもあるし、ポパイという広告塔もいる。だが、青菜は結局青菜で一本化できていないんだよね。
野菜業界を担える逸材には野菜としての強さを期待したい。例えば、食卓という戦場で肉とか魚とか米という超大国と伍していけるということだ。そんなコシの強い奴は誰だ。
だいこんか。大根なら他の旨味を吸い込んで、むしろ自分が主役ですというようなふてぶてしい顔ができる。柔よく剛を制するとでも言うのか。これは基本的に奥ゆかしい遠慮がちな野菜業界において稀有だ。ただ、だいこんは生に弱い。生になるととたんに弱腰だ。何だ、あの、おろされてサンマの脇にチョコンとおかれた風体は。弱虫!
大根の逆がきゅうりだろう。きゅうりは生野菜の王者で、更に漬物という寝技もある。が、いかんせん火に弱い。同族の瓜が煮込みや汁物に確固とした地位を築いているのにきゅうりは見向きもしない。もずくと一緒に酢の物なんかに収まっている。業界を担う気概など全く感じられない。
長ネギは確かに評価が高くて、どの業界からも一目置かれている。長ネギの男前っぷりは大人になればなるほどよく分かる。渋い、渋すぎる。
意外なところでナスなんて幅広い。ただ、生になったとき大根以上に評判が悪い。にがうり、アスパラ、ズッキーニ、ブロッコリー&カリフラワーブラザーズなんかも個性的だけど業界を背負って立つには重さが足りない。
で、玉ねぎだろうか。やはり玉ねぎなんだろうか。圧倒的に煮込み・スープ系に強く、オニオングラタンスープという主役も張れる。生でいけないこともない。しかしなぁ、きつすぎるだろ。野菜としての清涼感というか爽快感がないよな。それに人参と同様に医薬品というかサプリなんかで生きていきそう。裏切るのではないか?野菜を。
キャベツか、ロールキャベツという、ふてぶてしい技もある。強さもありながら、生野菜としてサラダにも入れる。むしろレタスが苦手とするドレッシングとの間を取り持ったりも出来る。とんかつという揚げ物のエンペラーに対して同量かそれ以上の圧力で皿をシェアすることも出来る。漬物にもなる。しかし、いかんせん華がない。いや、華はいらんのか。野菜だしな。
今のところ、キャベツかと思う。キャベツに弱点はないのか。キャベツは野菜以外に生きる道はないのか。ジュースとかムリだろう。漢方薬にもなりそうもない。キャベツなのか?キャベツでいいのか?
今日もサラダにキャベツを入れます。
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